二人は甘い初恋関係
「バレンタインの日、3組の女子に色々と言われただろ…?」
「えっ…」
「今日、偶然…アイツらが小春川のことを話してるのを聞いてさ、それで問い詰めたら白状した…。」
「………そうなんだ。」
「元を辿れば、色んな女と適当に付き合ったりしてた俺が悪いんだ。最初から、女に対していい顔せずにいれば、小春川を傷付けることも無かったはずなのに…。本当、ごめん…。」
苦しげに眉を寄せる水城君に、私は小さく首を横に振る。
「水城君は、悪くないよ…。」
「いや、俺が…」
「だって、水城君にとっては…女の子たちに過剰に騒がれないための手段だったんだもん…。そうせざるを得ないぐらい、日々…大変だったんだよね…?」
「その話、どうして…」
「前に、眞田さんから水城君が女の子を苦手だって聞いた時に、昔のこととかも話してくれたんだ…。眞田さんもウンザリするぐらい、女の子たちの行動…スゴかったって言ってた。」
「そっか…。」
小さく呟いた水城君は、苦笑いを浮かべた。