二人は甘い初恋関係
「私は、男の子と関わりたくなくて女子校に逃げちゃったから、苦手ながらも女の子たちと接してきた水城君は…凄いと思う。」
「小春川……」
「だから、水城君は…全然悪くないし、謝ることじゃないよ…。それにね、私…3組の女の子たちに言われたこと、その通りだと思ってるんだ…。」
「えっ…?」
「水城君のファンはたくさんいるのに、その人たちの気持ちも考えずに、水城君の優しさを独り占めしてた。こんな図々しくて、その上…地味で何も取り柄のない私なんて、水城君には不釣り合いだし、告白される資格もないよ…。」
そう…。
私じゃダメなんだ…。
ジワリと目に熱いものが込み上げる。
それを溢れさせないように、必死に堪えた。
「資格なんて、関係ねぇよ…。」
少し間を置いてから、水城君が優しい声で呟く。
「俺は、小春川が好きだから告白した。俺が傍に居て欲しいのは、小春川だけ。他の女なんて考えられねぇから。」
フワッと浮かべた笑みに胸が苦しくなる。