二人は甘い初恋関係
「小春川はいつも優しくて、恥ずかしそうな顔や緊張してる顔も可愛いんだけど、時折見せる笑顔は…すげぇ可愛くて、ドキッとさせられる…。不釣り合いどころか、俺には勿体ないぐらいの女の子だと思うよ。」
「…………。」
「誰がなんと言おうと、俺の好きな人は小春川しかいなくて、それは絶対に揺らがない。俺の傍に…ずっと居て欲しいんだ。」
やっぱり、無理…。
水城君に対する気持ちを消すなんて無理だよ…。
だって、心が“嬉しい”って、ドキドキしてるんだもん…。
図々しくても、不釣り合いでも…
好きなものは好き…。
心の中で叫んだ瞬間、堪えていた涙が一筋…頬をつたった。
「小春川!?」
涙を見た水城君は戸惑いの表情を浮かべる。
「ごめん、俺…一方的に自分の気持ちをぶつけたりして…。バレンタインに告白した時だって、小春川が驚いて困惑してたの見たのにな…。」
切なげに苦笑いする水城君に、私は涙を拭いながら口を開いた。
「ちっ、違うの…!!」