二人は甘い初恋関係
嬉しいに決まってんだろ《律矢side》
“パタン”
小春川の部屋のドアを静かに閉める。
途端に、思いっきり頬が緩んで笑みが零れてしまった。
小春川、俺の告白を“嬉しかった”って言ってくれたよな…?
聞き間違いじゃない。
確かに、そう言ってた。
ということは、俺…小春川に意識してもらえてるってことか…。
しかも、前向きに…。
「…………。」
やべぇ…。
めちゃくちゃ嬉しいんですけど。
心の中にパアッと光が差し込んだかのような感覚がした。
バレンタインの日の“彼女になって欲しい”っていう俺の言葉に対して、ハッキリと“OK”の返事をもらったわけじゃないから、舞い上がり過ぎない方がいいのかもしれないが…
やっぱり、嬉しいものは嬉しい。
込み上げてくる喜びを発散させたい気分だけど、ここは小春川の部屋の前。
ググッと堪えた。