二人は甘い初恋関係

いったん、落ち着こう…。


小春川が熱で辛い時に、俺がテンション上がってるのも、不謹慎だよな…。


心の中で頷いた。


それはそうと、小春川…一人で大丈夫だろうか。


出来るだけ水分を摂った方がいいし、何か少しでも食べて風邪薬とか飲んだ方がいいんだけど…。


それに、冷却シート…。


リビングの救急箱にあるらしいけど、もし使いたくなった時に、自分で取りに行くのは…しんどいはず…。


小春川の部屋に持って来ておくのがベストだよな…。


よし、俺に出来ることは、やってから帰ろう…。


そう思いながら、リビングへと移動する。


えっと、救急箱は…。


キョロキョロと部屋を見回すけれど、救急箱は見当たらない。


うーん…。


タンスの中にあるんだろうか…。


でも、勝手に人の家の引き出しを開けるのは抵抗が…。


「…………。」


それなら、いっそのこと…買ってきちまうか。


ドラッグストアが近くにあることだし、念のため…風邪薬も買って来よう。


俺は、足早にリビングを出て玄関へ。


ドアを開けようと手を伸ばした時だった。


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