二人は甘い初恋関係
「美羽、ただいま……」
がチャ…とドアが開き、入って来た女性。
小春川のお母さん…だろう。
突然のことに驚きを隠せず、しばし二人で固まってしまった。
「え、えっと……あなたは?」
「す、すみません…名乗らずに。俺、水城 律矢と言います。小春川…いや……小春川さんと同じクラスというか、友達…なんです。」
「えぇっ、友達!?」
「は、はい…。」
「あっ、ごめんなさいね…思わずビックリしちゃって…。私は美羽の母です。そっか、美羽ってば…男の子の友達が出来てたのね…。」
小春川のお母さんは、嬉しそうに笑みを浮かべた。
そうだ…。
小春川のこと話しておかねぇと…。
「あ、あの……実は…」
小春川のお母さんに、ここにいた理由を簡潔に説明した俺。
話を終えると、お母さんは申し訳なさそうに頭を下げた。