二人は甘い初恋関係
「なんだか、嬉しいわ~。美羽に男の子の友達が出来る日が来るなんて…。正直、まだまだ先の話かな…って思ってたから。」
「男子、苦手…なんですよね?」
「そうなのよ…。あっ、美羽…水城君に話したの?」
「いえ…。最初に会った頃に、俺に対する反応とか見て、もしかしたら…と思ったんです。すごくビクビクしてたので…。」
保健室に運んだ時、小春川が目を覚ました後の離れっぷりとか素早かったもんな。
なるべく俺との距離をとろうとして、危うくベッドから落ちそうになってたぐらいだし…。
「そっか…。」
小春川のお母さんは少し切なげに笑みを浮かべた。
「あの子、小学校低学年の頃に数人の男の子たちから、からかわれたり、意地悪されたことがあってね…。担任の先生が男の子たちに注意してくれたら収まったんだけど、それ以来…男の子と接することには抵抗あるみたいなの。」
それが、原因だったのか…。
嫌な思いをしただろうし、苦手になるのも無理ないよな…。