二人は甘い初恋関係

バレンタインから日にちは経ってしまったけど、もう一度…作って渡したい。


そして…


水城君に告白の返事、ちゃんと言うんだ…。


今度は“ごめんなさい”じゃなくて、私の素直な気持ちを…。


駅前に着くと、早速…買い物を進めていく。


トリュフチョコレートを作るための材料、そして、ラッピング袋やリボン…。


水城君に喜んでもらえるといいな…。


ドキドキしながら、材料の入った紙袋を胸に抱えてお店を出る。


本当は…せっかく駅前に来たんだし、洋服とか雑貨も見て行きたいところだけど…


お母さんが言うように、病み上がりに無理は禁物…。


大人しく帰ろう…。


家の方面へと歩き出した時だった。




「小春川……?」


半信半疑な感じで呼ぶ声…。


ドクン…と心臓が騒ぐ。


振り向いた私の視界に映ったのは、水城君の姿だった。


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