二人は甘い初恋関係
「小春川、このあと…まだ買い物して行くの?」
「ううん、もう帰ろうと思って…。病み上がりだし、明日から学校だから無理しないようにしようと思って……。」
「そっか…。家まで送って行こうか?」
「だ、大丈夫!今日は熱ないし、足元もフラついたりしてないから…。それじゃあ、またね…。」
「あっ、小春川…!」
背を向けようとしたところで、水城君に呼び止められた。
「あのさ、明日の朝…小春川のマンションのところに行っても良い?」
「えっ…」
「また、一緒に学校…行きたいなと思ってさ。でも、無理に…とは言わないから…。もし良ければ…っていうか。」
水城君と、また一緒に…。
私は、すぐにコクンと頷いた。
「一緒に行きたい…です。」
言葉にした途端、鼓動が加速する。
周りに聞こえてしまいそうなぐらい、心臓の音が大きい。
「うん…。それじゃあ、明日…マンションの下に迎えに行くよ。」
「また明日…。」
笑顔の水城君に手を振って、私は足早に歩き出した。