二人は甘い初恋関係
君が傍に居るだけで《律矢side》
いつもより、早く来ちまったな…。
もう少し、家で時間を潰してきた方が良かったかな…。
月曜日の朝。
小春川のマンションの前で、行ったり来たりを繰り返す俺がいた。
朝からソワソワし過ぎだろ。
もう少し落ち着け…。
そう言い聞かせるけれど、心は言うことをきく気配がない。
ドクンドクンと、弾むリズムを軽やかに刻み続ける。
早く小春川に会いたい…と言わんばかりに。
だって久しぶりだもんな、小春川と一緒に登校するのは…。
こうなったのも、昨日…駅前の大通りで小春川に偶然会えたおかげ…。
千景の買い物に嫌々ながらも付き合った甲斐があったな。
コクコクと心の中で頷いた。
まさか、小春川が駅前に買い物に来てるとは思わなかったから、姿を見た時はビックリした…。
でも、元気そうな小春川に会えて、すげぇ嬉しかった…。
思いきって、一緒に登校しないか…って小春川に声を掛けてみて良かったな…。