二人は甘い初恋関係
「水城君、おはよう…。」
しばらくマンションの下で待っていると、小春川がやってきた。
「おはよう、小春川…。」
ここで挨拶を交わせる日がまた来るなんて、本当に嬉しい…。
笑顔を滲ませていると、小春川は少し心配そうな表情を浮かべた。
「水城君、もしかして…かなり待たせちゃった?」
「えっ、なんで?」
「鼻、赤くなってるから…。今朝、冷え込んでるし、寒い中…待っててもらっちゃって、ごめんね…。」
俺、鼻が赤くなってるのか…。
そう言えば、今朝は冷え込みが厳しい…って昨日の天気予報で言ってたっけ…。
小春川に会えるドキドキで、寒さなんか…感じてなかったな…。
鼻に触れると、思った以上に冷たくなっていて、少し驚いてしまった。
「水城君、大丈夫…?」
「ああ、全然平気。久々に小春川と登校だと思ったら嬉しくてさ、早く来すぎただけだから…。」
サラリと出た本音。
小春川は少し恥ずかしそうに、俺から視線を逸らした。
「わ、私も……。」