二人は甘い初恋関係

素直な想いを言葉に…


き、緊張が高まってきた…。


一日の授業が終わり、放課後を迎えたばかりの教室。


おしゃべりしてる生徒、帰って行く生徒、部活へと向かう生徒…。


ザワザワしている教室の中で、私の心は…とびっきりの緊張感に包まれていた。


水城君に告白する時が刻一刻と近付いてくる。


いよいよ、なんだ…。


バッグを開けた私は、中に入っている、ラッピングした手作りチョコの箱を見た。


これも、忘れずに渡さなくちゃ…!


心の中で意気込んでいた時、ポン…と軽く肩を叩かれる。


顔を上げると、隣の席の眞田さんが不思議そうな表情をしながら私を見ていた。


「小春川さん、なんか…顔が強張ってるよ?肩にも力が入ってるみたいだし、大丈夫?」


「う、うん…大丈夫!」


私、緊張が体や顔に出てるんだ…。


分かりやす過ぎて、恥ずかしい…。


カアッと顔が熱くなるのを感じた。 


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