二人は甘い初恋関係
「小春川さん、今日は…一人で帰るの?」
「ううん、み…水城君と帰ることになってるんだ…。一緒に帰るのは久しぶりだから緊張してるのかな…。」
本当の理由は“告白するから”なんだけど、眞田さんに言うのは照れくさくて、誤魔化してしまった。
「なるほど…!どうりで、今日の律矢のテンションがビックリするぐらい高いわけだ…。」
納得して頷く眞田さん。
ニコリと私に笑顔を向けた。
「あまり緊張し過ぎちゃうと疲れると思うし、リラックスして帰ってね、小春川さん…!」
「うん、ありがとう…。」
教室を出ていく眞田さんに手を振った後、大きく深呼吸をした私。
肩を何度か上下に揺らした。
眞田さんの言う通りだ。
ガチガチに緊張してたら、告白する前に疲れちゃう…。
思うように告白だって出来ないよね…。
もう少し、落ち着こう…。
ドキドキする心に言い聞かせた。