二人は甘い初恋関係
「じゃあ、俺…職員室に日誌を出してくるよ。すぐに戻って来るから…。」
「りっ、律矢君…!」
「ん?」
「あ、あの…私も一緒に行っていい?律矢君、また教室に戻って来るのも大変でしょ?二人で行けば、そのまま帰れるし…。」
ちょっとでも、律矢君と居られる時間を増やしたいから…。
「……そうだな。その方が美羽と一緒に居る時間が少し増えるもんな。」
微笑む律矢君に、ドキン…と心臓が跳ねる。
私と同じこと考えてくれてたんだ…。
それだけで、嬉しさが体中を駆け巡っていくのを感じた。
「美羽、行こっか。」
「うん…。」
どちらからともなく、自然に手を繋いだ私たち。
これから、私と律矢君の新しい関係が始まる…。
きっと…律矢君と過ごす日々は、今まで以上にキラキラして、ドキドキして、楽しくて…
甘い幸せを感じられるんだろうな…。
ドクンドクンと鼓動が軽やかなリズムを刻む。
お互い頬を緩めながら、足取り軽く教室を出た。
*おわり*