二人は甘い初恋関係

「小春川!」


「は、はい…。」


「今後は、敬語禁止な?」


「えっ…」


「小春川、俺と話す時…殆ど敬語ばかりだから。俺ら、友達になったわけだし、敬語は不自然だろ?」


「あ……」


そっか…。


言われてみれば、私…水城君と話す時は敬語を使ってた…。


暫く同世代の男の子と話してなかったから、自然とよそよそしい話し方になってたんだ…。


「敬語ナシで普通に話せよ?」


「はい……あっ、じゃなくて、う…うん。」


とびきり、ぎこちない声で返事をすると、水城君はフッと笑った。


「そう、その調子!んじゃ、また明日な。」


「うん、ま…また明日。」


軽く上擦る声。


恥ずかしさのあまり、顔が熱くなる。


両手で頬をパタパタと仰ぐ私を微笑ましそうな表情で見た水城君は、足早に帰って行ってしまった。


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