二人は甘い初恋関係
水城君と友達になっちゃった…。
“協力”という意味での友達だけど、男の子の友達を作ったのは、生まれて初めて…。
我ながら思いきった決断をしちゃったけど、これをキッカケに、男の子と普通に接することが出来るようになるといいな…。
うん、頑張ろう。
昇降口を出て、ゆっくりと歩き始めた私。
柔らかな冬の太陽の光を浴びながら、空を見上げた。
水城君と友達になるっていうことは、必然的に話をする場面も増えるんだよね…。
警戒、した方がいいのかな?
眞田さんの言葉が頭に浮かんだ。
だけど、私の…男の子に対する苦手意識をなくすために協力をする…っていう水城君に、裏があるようには思えないんだよなぁ…。
だって、苦手意識を克服するのに、どれぐらい時間を費やすか分からないわけだし、普通は…協力するなんて面倒なはず…。
それなのに、わざわざ水城君は提案してくれた。
その優しさが気まぐれのものだなんて、私には思えないよ…。