二人は甘い初恋関係
「は?」
こっちは真剣に考えてるっていうのに、何言ってんだ…コイツ。
ググッと眉をしかめた。
「いや、結構…マジな話だぜ?無愛想でクールな男ほど、女子の感情…煽るんだよ。なんかさ、相手にされないと…逆に燃えるらしい。」
「お前、よく知ってるな…そういうこと。」
「まあ、俺は律矢と違って女友達もいるし、普段から色々と喋ったりして交友を深めてるから。」
得意げに話す千景。
俺の肩にポンと手を置いた。
「今の律矢の言動って、女子の人気を一層高めちまってるんだよ。だから…愛想よく、仲良くすれば、あまり女子の感情をヒートアップさせずに済むんじゃない?」
「そんなに上手くいくとは思えないけどな。」
「まあ、騙されたと思って試してみろよ。難しく考えずにさ、気楽な感じで…女子と適当な距離感を作って接すればいいじゃん。」
「んなこと言われてもな…。」
女子が嫌いな俺には、簡単に出来ることじゃない。
溜め息を零すと、千景は真っ直ぐ俺を見た。