二人は甘い初恋関係
その後、友達と話を終えた途端に、近寄ってきた鬱陶しい女たちと他愛もない会話をする。
女たちに合わせて笑ったりもするが、全然楽しくない。
愛想よく振る舞ってるだけ。
適当なところで“用事がある”と言って女たちとの会話を切り上げた俺は足早に教室を出た。
まあ、用事と言っても…ちょっとコンビニに寄って買い物する程度だが…。
昇降口に行くと、ちょうど帰ろうとしている小春川とバッタリ会った。
席替えのことをどう思ったか聞きたいが、用事があると言って教室を出た以上、さっさと帰らないと。
モタモタしてると、鬱陶しい女たちに捕まって…また会話が始まる危険性がある。
急いで学校を出ようとした時、小春川に呼び止められた。
もしかして、態度をコロッと変えて親しげに接するのか…?
前に、男が苦手だと言ってた女は…優しくしたら、いきなり告白してきた。
今回も、同じような結果かもな…。
冷ややかな気持ちで小春川の方に振り向く。
すると、小春川は勢いよく頭を下げた。