二人は甘い初恋関係

「だから、敢えて女子と適当にコミュニケーションとってるみたい。そうすることで、意外と女子が満足して、あまり過剰な行動をとらないんだってさ。全く、律矢の偏屈理論にはビックリでしょ?」


「う、うん…。」


呆れた表情の眞田さんに苦笑いしながら頷いた。


眞田さんの言い分も分かるけど、水城君も…そういう風に女の子たちと接していかないといけない…っていう考えに行き着くぐらい、女の子に苦労してきたんだろうな…。


だけど、水城君はすごい。


苦手ながらも、女の子たちと接してるんだから…。


私なんて、男の子が苦手だから女子校に進学する…っていう逃げ道を選択したのに…。


「私、律矢が女子に苦労してるのには同情するけど、だからと言って…そういう遊びみたいな付き合いや、適当な優しさを振りまくのは、どうかと思うんだ…。一応、みんな…律矢に好意を持ってるわけでしょ?そんな女子たちの気持ち、弄んでるんだから。」


口を尖らせて怒ってる眞田さん。


あ……。


もしかして、私に水城君のことを警戒するように言ったのは、水城君の色んな事情を知ってたからなのかな…。


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