二人は甘い初恋関係
わっ…。
今みたいな感覚、この前も感じた…。
何だろう、これ…。
不思議な気持ちに戸惑っていると、水城君は空を見上げた。
「中庭で昼飯とか、寒そうだなと思ってたけど、意外と日当たりよくて暖かいな。」
「あっ、うん…。」
「外で食べんのも、結構いいもんだな。」
「うん…。」
頷きながら答えていると、水城君は空を見ていた視線を再び私に向ける。
「小春川、俺の話…聞いてる?」
真っ直ぐな眼差しに、ビクリと肩が上がった。
「うん、きっ…聞いてるよ…。」
聞いてるけど、緊張しちゃって“うん”ぐらいしか言葉が出て来ない…。
他の女の子たちって、どうやって男の子と会話を続けるんだろう…?
言葉のキャッチボール、女の子となら普通に出来るのにな…。