二人は甘い初恋関係
二人で勉強することになりました
「えっと、この公式の使い方は……」
放課後の図書室。
私は、勉強するべく…さっきから長机の隅のイスに腰掛けている。
窓際で夕日が差し込んでいて温かいから、この場所にした。
勉強と言っても、課題じゃなくて…自主的なもの。
というのも、いくつかの教科で、前に通っていた学校との進み具合に少し差があったからなんだ…。
しかも、この学校の方がちょっと速いんだよね…。
だから、遅れているところを勉強して、授業についていけるようにしなくちゃ…と思い、取り掛かり始めた。
古典や日本史はスムーズに勉強がはかどったけれど、一つ苦戦している科目が。
それは……数学。
中学生の頃から苦手なだけに、なかなか理解が出来ない。
数学は、一人でやるのは厳しいかな…。
先生から、直接…教えてもらった方が良さそう…。
行き詰まってしまった私。
数学のテキストと睨めっこしながら、溜め息を零した時だった。
「小春川、こんなところで何やってんの?」