僕だけ見てればいいんだよ?
外も暗くなりつつ、
そろそろ、帰ろうかと考えていたら。
「姉ちゃん…」
ベンチで休んでた私に枢は真剣そうな顔で話しかけてくる。
「ん?」
「姉ちゃん…いや、優菜…。」
「えっ…? 枢どうしたの?」
「これ、誕生日プレゼント」
「あっ。ありがとう!
中身はなんだろなぁー?」
「待って。優菜、
このプレゼントは弟としあげるんじゃない。
一人の男としてあげるんだ。」
?…?…???
「優菜、僕の彼女になって。」
えっ…?
「ずっと前から好きだったんだ、小さい頃から。」
「家族として好きなんじゃなくて、一人の女の子として。」
「僕だけの優菜になって?」
そう言って、 枢はプレゼントを差し出す。
頭がパンクしそうだ。
だって、
私は枢を一人の男として見たことはない。 そりゃ、『カッコイイ』と思ったことはある
でも、弟は弟だ。
そんな風に見えるわけがない。
家族なんだから…