諦めない力

一時間後に十分休憩を入れた。
「ふぅ、やっと少し楽になったな」
「そうだね」
「あっ、りょう奈さん。さっき、痛いと言っていた場所は大丈夫」
「さっきよりは痛みを感じなくなってきたよ」
「まだ、少し痛む」
「まぁ、多少は」
「じゃあ、手当てしておこう」
「大丈夫だよ」
「ダメだって。放置しておいて更に酷くなるといけないし」
「確かにやってもらった方がいいんじゃないか」
「足立くんまで」
「本当にいいの」
「気にしないで」
ひよりが手当ての準備をしようとすると、
「ひよりちゃん、ありがとう」と言われたから「いいえ」と返した。

そして、ひよりがりょう奈を手当てしてるといきなりドアが開いた。
みんなドキッとして、顔が少し引き攣っていた

「みなさん、これから大量にくるんで準備お願いします」

この言葉によりみんなの顔が元の真剣な眼差しになった。三分後、1~8位までの人の表が大量に積まれていた
そして、スタッフさんが出ていくとすぐに仕事に取り掛かった
りょう奈、悠輔、ひより、貫の順に次から順に賞状が回されていく。普通の人がやる五倍の早さで進んでいく。
特にひよりと貫の連携がいいから、作業がスイスイと進んでいくんだ。悠輔とりょう奈の連携も抜群だ。りょう奈が判子を押すとそのまま横にスライドして、悠輔が判子を押す。

また、こんな速いスピードで1ミリのズレもない。右にも左にもよっていない。こんな、完璧なチームワークが賞状一枚一枚作り出している
途中、ひよりが
「これ汚れがあるから作り直して」
と言うとすぐに貫が動き始める。汚れている賞状の用紙を即回収して新しい紙をりょう奈のところに補給する

こんな作業が約一時間続いた
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