恋愛なんて、めんどくさい。
柊のアパートに着いたけど。
…俺、柊の彼氏でもなんでもないのにお見舞いとか行っていいのか?キモくねぇか?
でも来てしまった事には違いないし。
いや、こんなとこでうろうろしてる方がキモいだろっ!
郵便受けで柊の名前を探す。
…あった。207か。
よし!ふ―――――っ、と長い息を吐いて、気合いを入れる。
ピンポーン♪
…5分経過。
居ねぇの?
買い物とか?病院か?
それとも寝てんのかな…
帰ろうか…、帰るべきなのか?
その前に倒れてるって可能性もあるかも。
う~ん…
迷ったあげく、電話をしてみることに。
1コール、2コール、3コール
……
…
7コール、8コール
「…………ん~…はい……?」
出た!
「深宮ですけど…、柊?」
「………ん。」
「わり、起こした?」
「……ん~…」
「鍵、開けてくんね?」
「…………ん…」
パタパタと足音がして、
ガタン!ガチャガチャ、バキッ
―バキッ?
ガチャン!
キイィ…
「…はい。」
ドアが開いた。