恋愛なんて、めんどくさい。
ベットに寝かせて、布団をかけて、ぬるくなった氷枕を取り替える。
「……ん…?」
「目、覚めた?」
「…深宮ぁ?」
「決っして不法侵入はしてないから!」
「あ、そう。それなら鍵かけなきゃ…、おっと「起き上がらなくていいよ。俺行ってくる」
《不法侵入じゃない=自分で鍵を開けた→鍵が開いている》
……?
何はともあれ、戸締まりは大事だよな。うん。
おぉ、二段階の鍵に大量のチェーン…
さっきのガチャガチャって音はこれか。
…まぁ、用心はしないに越したことはないだろ。独り暮らしだし。
にしても。
キレーな部屋だな。
ここで柊の家紹介タイムー!
リビングにはテレビと小さいテーブルとリモコンのみ。
寝室にはベッド、クローゼット、ドレッサー?みたいなヤツ、扇風機。以上。
ホコリなんか1つも無いし、余計な物も無い。
おまけに生活感も無い。
どうやって暮らしてんだ…?
信じられないでいると
「深宮ぁ~…」
柊の声がした。
「どした?」
「呼んだだけ~♪」
ふにゃぁと笑う。
かっ、かわい…
「深宮ぁ~」
「…また、呼んだだけ?」
と聞くと、
ふるふると首をふって
「かまって♪」