恋愛なんて、めんどくさい。


いや、薬を飲まないにしろなんか食べた方がいいよな…


「冷蔵庫、開けていい?」


「どうぞ~」


失礼します。


パカ




入っていたのは

ペットボトルのお茶と、醤油と




…もやし一袋


だけ。




えぇ~!あんま入ってなさそうだなーとは思ってたけど、まさかここまでとは…。



もやしだけって、逆に何に使うんだ…?





炊飯器も開けてみる。

ご飯は…、炊いてない。
けど、米はある。



今から炊いてたら一時間くらいかかるけど、仕方ない。



「キッチン借りるぞー」

「どうぞ~」




米をといで、15分ほど放置。

(すぐ炊いたら固くなっちゃうのでね)



なんとなく回りを見渡す。




キッチンにも余計な物は無くて殺風景。
でも食器の色が統一してあるとこは、やっぱ女の子っぽい。



ベランダに干してある洗濯物のハンガーは同じ種類で、しかも同じ向き。





ん?


洗濯物の中に明らか男物のTシャツとズボンとパンツが。




…彼氏の、とか?



―グサ。



あれ?

俺なんかショック受けてる?





ピー、ピー、ピー。



あっ、タイマー。
< 110 / 299 >

この作品をシェア

pagetop