恋愛なんて、めんどくさい。
あたし持ってくる、と立ち上がろうとした柊を制して、

「わかった、貰うから!お前は寝てろ。な?」


「水分は大事だよ~」


子供扱いされてね?俺。




コップに注いでる途中で


♪~



炊飯器から音が。



コップのお茶を飲みほして


ご飯と水を鍋に入れて煮込む。





~20分後




「ん。これでも食え」


そう言って差し出したのは

見た目も味もフツーのおかゆ。


「…え?」


目をパチパチさせてる。

驚かれる事もないただのおかゆなんだけど…



「深宮が…これ、作ったの?」

「これくらい出来るわ。」




「…嬉しい。誰かにご飯作ってもらったのなんて、10年ぶり…
ありがとう、すっごい嬉しい」

10年ぶり…?


「ね、食べていい?」


「あ、ああ…」


「いただきます


…ん。おいしい♪」

パクパク食べてる。



マズイって言われなくて良かった…

ってのもあるけど。


10年ぶり…

10年前ってことは小学生くらい



そんなちっさい時から誰にも飯作ってもらってねぇのか…?



「深宮ぁ~」


「ん?」


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