恋愛なんて、めんどくさい。

「柊っ!」





深宮と目が合う。



…バスタオルを巻いただけの格好で。



お約束ですね、はい。



「………。」


ガラッ、バタン!


脱衣場からお風呂に逃げ込んでドアを閉める。




「わっ、わり…」



こんなマンガみたいな展開ホントに起こるんだ…。

リアルからかけ離れすぎでどんなリアクションしていいか全くわからない。




「だから、その、起きたら柊が居なくて、また倒れたんじゃないかと思って探しててそれで…


扉の向こうで深宮のかなりテンパってる声が聞こえる。

テンパりたいのはこっちなんだけど…


てゆーか深宮なら女の裸くらい見慣れてんじゃないの?



「ってお前熱あるくせに何風呂なんか入ってんだよ!」

「熱下がったし、風呂じゃなくてシャワーだし。」

「シャワーもダメだろ!」

「汗でベタベタのままバイト行けってゆーの?」

「バイト行くつもりかよ!」

「当たり前でしょ!」

「ダメだ!俺が許さねぇ!」

「何で深宮の許可が要るのよ」

「悪化したらどうすんだよ!」

「平気だもん。」

「ダメだ!」

「絶対行くから。」

「ダメったらダメだ!」

「行くったら行
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