恋愛なんて、めんどくさい。

「そうだな~、バイト行かないって言うなら教えてやってもいいけど?」
「じゃあいい。」



「なんだよ~、もっとやろうぜこのやりとり~…」


「何を言われてもバイトは休めないから。」


「…ホントに倒れない?」


「倒れない。」



コツン。



あたしのおでこに自分のおでこをくっつける深宮。


「ん~、確かに熱は下がったみたいだな…」



―ドキン。

顔…、近い…


「あれなんか顔赤くね?熱上がってきたのか?」


そう言って今度はあたしの頬に手で触れる。



「そ、外!暑いから!」


変な熱上がりそう…。



追い討ちをかけるかのように


あたしの顎を持ち上げて、上を向かされたかと思うと


じっと目を見つめられる。



な、何してんの…?



「目は充血してないし…、まぁ大丈夫そうだな。
仕方ない、バイトに行く事を許可してやろう。」


「心配性…。」

無駄に心拍数上がったあたしが バカみたい。


「ただし、行きは俺に送らせることと、辛くなったら早めに上がって俺に連絡すること。」


「だから心配しすぎだって…」


「俺が心配するのは、誰かさん限定だけど。」

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