恋愛なんて、めんどくさい。
~ただいまの時刻9時半ちょい
いつもより早めに上がらせてもらった。
店長曰く、
「病気の人が接客なんてしてたらお客様にうつるからダメ!」
だそうです。
風邪引いてるなんて一言も言ってないのに…
やっぱ顔に出てる?
ともかく、ちょっとしんどかったから助かった。
店を出ると、
なんで。
「お迎えに上がりました、お嬢様?」
「なんで深宮がここに…」
なんで居んの?
「そこら辺のおっちゃん逹に眼鏡かけてる美人な店員がいる店どこか聞いたら、満場一致でここだって。」
「だからって、なんで…
…っくし!」
やっぱ夜はちょっと冷えるな…
「ほらな、無茶するから…」
「汗冷えただけだし。」
「いーから、これでも着とけ」
あたしの肩に自分の着てたシャツを掛ける深宮。
とりあえず腕を通してみる。
うわ、ぶかぶか…
「柊、ちっちぇー」
「…深宮がデカ過ぎんの。」
「はいはい。あんまり外にいるとまたクシャミでるぞ~」
「余計なお世話!」
「さっさと後ろ乗れよ」
自転車にまたがって、荷台をポンポン叩く。