恋愛なんて、めんどくさい。

やめよ、無理してくだらない友情ゴッコすんのは。


社会に出たって人間関係は付き物なんだし、こんな若いうちから無駄な苦労しなくたっていいじゃんね。



学校にも家にも居場所がないわけだし。


どーせなら心機一転、新しい場所行こうかな。


中学生じゃアパートとか借りれないし、一人暮らしなんて出来ないけど高校生なら出来る。




そうだ、どっか校則のユルい、ちょっとでも遠い高校行こう。


その為には、逃亡資金がいるよね。




でもバイトっつっても中学生に出来る事なんて限られてる。


って事は、中学生ってバレなきゃいいんじゃん?



結構派手な顔だし、身長もそれなりにある。

ちょっとメイクすれば高校生くらいになら見えるよね?



今思えば正常な頭ならこんな事しなかった。


だけど、あの時のあたしは相当荒んでて。


兄に頼んで通帳を作って貰った後。




メイクして、ショートのウィッグ被って、撮れた証明写真を見たら


“柊寧々”じゃないあたしが写っていた。







そっからはあんま思い出したくない。



平日もバイト、休日もバイト。

学校は出席日数の為に行ってたけど。

< 149 / 299 >

この作品をシェア

pagetop