恋愛なんて、めんどくさい。

「深宮かわいい~♪」


「うっせ!」


ぐいっ!と腕を引かれて


「わっ」



だ、抱き締められてる…?



「形勢逆転♪」

ニヤッと笑う深宮。


「ちょっ、離してっ…」


じたばたしてみるけど


「やだ。離さねぇ。」


全然びくともしない。



仕方なく顔を隠すためにうつむくと

「あれ?照れてんの?柊かっわいい~♪」


「んなっ…!」


さっきまであんな真っ赤だったくせに!

思わず顔を上げてしまい、


「隙あり」

「んっ…!」


キスされた。



息をつく間も無いまま角度を変えて何度も重なる唇。


くらくらする…のは酸素が足りてないからであって、他に何の理由も無い…と思いたい。


「ふぁ……ぁ…」



ぅえっ!これあたしの声?!


聞いたこともないような甘い声に自分が1番驚いてる。


「んんっ!?」


あたしの口を割って侵入してきた、ナニか。


これって…、深宮の舌?!




口の中を余すところなく犯されて


静かな部屋に響く水音。


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