恋愛なんて、めんどくさい。

「どうって…、大切にしたい…と言うか…」


あれ?調子出てきたっぽい?


「優美かわいい?」

「…当たり前だろ。」


やばーい、目がマジだ♪


「へぇー、どこが?」

「そんなの…、一言じゃ言えない。」



……………………さむ。

じゃなくて“熱い”か。



…自分から聞いといてなんだけど、ドン引いてしまった。


うわー。返す言葉が見つからない。



困惑して、視線をさまよわせてると廊下側の窓に優美の姿を発見。


盗み聞きしようとしてんのか、よくわからない動きをしてる。

…結局、家政婦は見た!みたいな体制に落ち着いたっぽいけどあれでバレないと思ってんのかな。

ま、藤谷は気付いて無いから、いっか…?



ん!いいこと思い付いた!


せっかく盗み聞きしてんなら、藤谷に告白させてみよー♪


「で、優美のこと、どう思ってんの?」


あたしがこう聞いたら、藤谷は絶対―


「好きだよ。」


ほら、来た!

優美、聞いてたかな~♪


これはどっちも恥ずかしくなるヤツでしょ。


このあとの展開を考えて笑みを浮かべていると、



ガタンッ!


大きな音がした。


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