恋愛なんて、めんどくさい。

「俺的には黒でもいいけど」

「その口、もう縫い付けたら?」


「そしたら柊とキス出来ねぇじゃん。」


「…深宮ってどーゆう思考回路してんの?」


「覗いてみます?」

「結構です。」


ったく、ホントにもう…。


さっきから、キスだのキスマークだの…


―俺のもんってシルシ

―独占欲丸出しね


深宮さっき“ヤキモチ”とか言ってたような…


「お~い、柊~?どした~?」

深宮がわかんない。

あたしがわかんない。


あ~、わかんない!


「柊~?そこ俺の席「ちょっと黙ってて!」


なんなんだ、この感情は。


ふと前を見ると、藤谷のイスに座って心配そうにあたしの顔を覗き込んでる深宮が居る。




ああ。

なんだ簡単じゃん。


「ねぇ。」


「何?」


「あたしの彼氏になって欲しいんだけど。」


「…何?」


「恋人になって欲しい。」


「な、何?」


「付き合って欲しい。」


あたしは、深宮が好き。

こんな簡単な事だった。


「友達も嫌。セフレも嫌。彼女がいい。

あたしだけの深宮になって下さい。」


誰かと共有なんかしたくない。

てゆーか出来ない。


「…ダメ?」

「ダメっつーか…
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