恋愛なんて、めんどくさい。
いや。


「…さっきのさぁ。」


「うん?…あぁ、柊京太?全然似てないでしょ。」


「え?まぁ確かにそんな似てなかったよな…、じゃなくて!お母さんの話!」


「余命がどーたらってヤツ?」


「そうそれ。…見舞い行かなくていいの?」


「は?何であたしが?」


「や、だって…「人間なんだから寿命が来たって普通でしょ?わざわざあたしが行く必要なんて無いじゃん。」


俺のしょうもない意見なんて鼻で笑うかのように、冷たくいい放つ寧々。


でも。だって。家族だし。


…なんて薄っぺらいこと言ったって寧々の意志が動くはずないけど。


こんなのって、なんか、寧々らしくないっつーか…、

つまり…、えーっと…、

必死で続く言葉を探していたら

「…じゃあ問題。弟の看病してたらあたしに風邪が移っちゃって、熱を出してしまいました。さてこの時、『お母さん』はどうしたでしょう?」


寧々から急すぎるクイズが出題。

脈絡も無く変わった話についていけずに戸惑いながらも一応考える。


「…、看病してくれた、とか?」


「ざんねーんっ☆は~ずれ。」

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