恋愛なんて、めんどくさい。

昼休み。

「なぁ。」


誰かに、ちょんちょん、と肩を叩かれた。


振り向くと

「これ、柊の?」


と言って白いシャーペンを乗せた手を差し出してる深宮。


「えっ?」



…あたしのだ。

なんでわかったんだろ…、たまたまか。




「…ホントだ。ありがと」



あっ、ちょうどいいや!



「……放課後、話があるんだけど。」


耳元で囁く。


「…わかった。じゃあ教室残っとく―。」


一瞬戸惑ってたように見えたけど、まぁいいか。



「寧々―、深宮くんと何話してたの~?」



頭に ? をいっぱい出してる優美。


素の方が天然なんじゃ…。

とか思ったけど、どうせ伝わらないので言わない。



別に、シャーペン拾ってもらった、って言えば良いだけなんだけど

「秘密♪」



わざと勿体ぶって言ってみる。
と。



やっぱり。



「寧々のケチー!何話してたのよ―!」

といって拗ねたように頬を膨らます。




…ホント
予想通りの反応してくれるんだから。





その後、ケチケチケチケチ言い続ける優美を適当にあしらって放課後になるのを待った。


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