恋愛なんて、めんどくさい。
「だからかしらね、勝手に親近感沸かせて母親面しちゃって。…今だって寧々ちゃんがどうしてるのか知ることも出来ない…。」
キュッ、と唇を噛んだ店長さん。
「所詮その程度なのよね…、なーんてらしくもなく感傷に浸っちゃった!」
「…あの、それは違うと思います。」
「ん?」
「寧々は本当に店長さんに感謝してます。今だって多分辛いところ誰にも見せないようにって1人で抱え込んで、それがダメなとこでもあるんすけど、やっぱその、なんか上手く言えないんすけど、店長さんはそのまま寧々を信じて待っててやって下さい…。」
支離滅裂だ、最悪。
「あなた…、いい子ね。」
「へっ?」
「でもガキのくせに一丁前に私に説教しようなんて百年早いわよ。あんなの冗談に決まってるじゃない。私達は本当の親子以上の関係だってことくらい私が1番わかってるわ!」
「ッて!」
バシッと背中を叩いてきた店長さん。
「あら?コレくらいで痛がるなんて軟弱ね~。…でもあなたの事、認めてあげなくもないわよ。」
「…ど、どうも…。」
「寧々ちゃんの話もっと聞かせて?学校ではどんな感じ―――
…結局「今度は寧々ちゃんと二人でいらっしゃい♪」と解放されるまで2時間かかった。
外に出た俺は真っ先に、あの人に電話を掛けた。