恋愛なんて、めんどくさい。
2時限目:数学
授業中の萩原の様子とか(慎の真っ赤な顔とか)観察しよっかな~
……眠い。
まぁ、授業中なんだから頑張って授業してるでしょ。
それなら観察しなくてもいっかな~。
自己完結したところで。
よし、寝よう。
「…起きれば。」
「今、何時…?」
「昼休み。」
ふぁぁ~。そんな寝てたっけ…
「飯だー!飯。」
コツン。
…足に何か当たった?
俺の足元にあるのは多分女物のシャーペン。
今近くにいる女子は…、
柊?
とりあえず聞いてみるか。
「なぁ。これ、柊の?」
「えっ?
…ホントだ。ありがと。」
そう言ってにこっ、と笑った。
笑ってるとこ初めて見た…
俺からシャーペンを受けとるために近付いて来たと思ったら
「…放課後、話があるんだけど。」
俺の耳元で囁くようにそう言った柊。
ドキッ
面食らったせいで反応が遅れたけど
「…わかった。教室残っとくー。」
まともに返せたはず。
しら~っと立ち去っていく柊の後ろ姿をを見つめながら、
放課後を待った。