恋愛なんて、めんどくさい。

次の日。


あのあともなかなか寝付けなくて。

…寝不足。

ここまで隈を隠すのが大変だったのは初めてだ。





「ね～ね～っ！おっはよぉ～☆」

「…優美は相変わらず朝もウザい…、じゃなくてうるさいね。」

「寧々だって相変わらず朝からヒドイよ…。」


ヒドイとは心外だな。

「事実しか言ってないし。 」

「まっ、それは置いといて、聞いて欲しいことがあるの～♪」


またか。

「いつも聞いてんじゃん。…ちょっとは。」


「あのね～、昨日ね～、慎くんにどうやってアピールしようかをね～、一生懸命考えたんだけど…。」

そこで言葉を切った優美。

「結論は？」

「全然思いつきませんでしたぁ。
えへっ♪」


「ふ～ん。」


「だからそのぉ…。
寧々助けて～」

「…どーしよっかな～。優美の頼み方によっては、考えてあげないこともないかも♪」


「えぇっ？！土下座？！」

「いくらあたしでもこんな公衆の面前で、土下座なんか要求する訳ないでしょ。
されてるこっちが恥ずかしいじゃない。」

「…公衆の面前じゃなかったら要求するの？」


「……。」



「いや、そこは否定しろよ。」