恋愛なんて、めんどくさい。
「TPOによる。」
「……よしっ!
どうかこのワタクシめにそのすんばらしい知恵をお貸し下さい、寧々様ぁ~。」
そういって上目遣いにあたしを拝む優美。
「65点。」
「ええ~っ!低っ。」
「カワイイからオマケの90点。」
「私可愛くて良かった~♪」
………。
「で?どんな方法を思い付いたの?」
「なんも思い付いて無いけど?」
「え~!!!この私に土下座までさせといて、それはないっすよ~、寧々っつぁん!」
「土下座はしてないでしょ。」
「私にとっては土下座くらいの大仕事だったの~!」
「だいたいあたしは“考えてあげないこともないかも”って言ったの。
絶対思い付くとは言ってないし。」
「屁理屈~。」
「あっ、なんかおもいつきそう。」
「えっ?なになに?
屁理屈って言ったの謝るから~」
「うそ。」
「ヒドイ~!」
てかあの優美があたしに頭下げるなんて。
(結構下げてますけど。by優美)
恋ってすごい。
あの優美に頭を下げさせるなんて!
人格まで変えちゃうって事?
隣で拗ねてる優美をガン無視しながら
学校に行くまでの間、そんなことを考えていた。