恋愛なんて、めんどくさい。
観覧車~優美side~
~優美side~
ただいま観覧車の中。
「あのね、私…藤谷くんに言いたいことがあるの…」
勝算はあった。
基本寧々は面倒な事はしない。
そんな寧々が、大事な休日を返上してまで協力してくれた。
極力人と関わらないように過ごしてる寧々が。
深宮くんと仲良くなった。
寧々は言わないけど、きっと私と藤谷くんの接点を作る為なんだろうなって、うすうす気付いてた。
鋭い観察力で何でも見抜く寧々が、ここまでバックアップしてくれてるんだから、藤谷くんも深宮くんも絶対嫌な人じゃないし。
だからきっと、うまくいく。
そう思って
今日1日タイミングを見計らってたけど、
私の意気地なし。
何度も二人っきりにしてくれてたってゆうのに。
全然切り出せなかった。
とうとう観覧車に乗るというところまで来ちゃったんだから、
ここで言わなきゃ、後がない。
ほら、藤谷くんが続きを促すように、私の目を見てる。
……カッコいい。
じゃなくて
言わなきゃ。