恋愛なんて、めんどくさい。

観覧車~慧side~


~慧side~




「前のゴンドラ揺れてね?」



柊と俺は、慎と萩原が乗ったヤツの後ろのゴンドラに乗っていた。


んで、観察していた。



「多分、優美が飛び付いたかなんかしたんでしょ。」



ってことは上手くいったんだ。


「良かった…」


前のゴンドラを見つめながら呟く柊。



自分の事みたいに喜ぶんだな…


「…良かったな。」



慎も、萩原も、

…柊も。


「…ありがとね。」


「ん?」


「遊園地連れてきてくれて。」


「チケット代払ったのは慎だけどな~(笑)」


まぁ、《萩原とデートさせてやる》つって、ムリヤリ払わせたんだけど♪

いいんだよ、アイツんち金持ちなんだから。


1人でうんうん頷いてると




「そーゆんじゃなくて…。や、それもあるけど!

優美達が上手くいくきっかけ出来たし、

…初めて遊園地来れたし。」




へぇー!

「初めてだったんだ。」

「うん。…すっごい楽しかったよ!」




キュン。






なんだその超無邪気な笑顔は。




…反則だろ。


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