恋愛なんて、めんどくさい。
三匹の…あ、違う。三人の先輩が居なくなると、
緊張の糸が切れたのか、ふにゃぁっとへたりこむ萩原さん。
いちいち可愛いな…。
同じへたりこみでも、さっきの先輩Aとは全然違う。
へたりこみ方のお手本みたい。
感心していると、
唐突に
「こ、腰…抜けた…」
と、独り言のようにびっくりするぐらいマヌケな声を上げた。
表情も声色もいつもの萩原さんからは想像も出来ないほどのマヌケさで。
「………ぷっ」
思わず笑ってしまった。
そんなあたしに気付いて、
より一層ポカーンとする萩原さんがツボにハマっちゃって
「………っ、あはは…」
声を上げて笑ってしまった。
そんなあたしに連れたように
「…うふふっ、あははは…」
萩原さんも笑い出す。
一度笑いだしちゃうと、中々止まらないもので
何がおかしいのかわからなくなるまで
二人で笑った。