恋愛なんて、めんどくさい。
「………。」
って、柊黙らせちまったじゃねぇか。
こんな話誰にもしたことなかったのに。
チャラ男はチャラ男らしくチャラチャラしてよう、って決めてたのに。
「や、何でもないから。そんな深い意味ないか「ゴメン。」
え。
「あたし勘違いしてた。
深宮ってただのチャラ男だと思ってた。」
「マジでチャラ男だし…?」
「そうだよね。誰が好き好んでうっさい女供の相手なんかするかって話だよね。」
聞いてねぇし。
変なスイッチ入ってね?
「柊~…?落ち着け~…?」
「軽率だった。ホントごめんなさい。」
そう言って深々と礼をする柊。
ゴンドラ揺れてるんですけど?
「観覧車の中で立ったら危ないから!とりあえず頭上げろ!んで座れ!な?」
よし、座ったな。
「…あたし、わかったよ。
友達思いだし、他人の事ばっか気遣ってるし、一緒に居て楽しいし、優しいし…、
深宮は、ただのチャラ男じゃない、
すっごいイイ男。
…だから“深宮慧”自身を好きになる人だって、腐るほどいるよ。
あたしが保証してあげる。」