恋愛なんて、めんどくさい。
帰り道
観覧車から降りると。
「寧々~!」
優美が駆け寄ってくる。
「私、やったよ~!」
「おめでとう」
「ありがと~!
寧々のお陰だよ~!
すっごいありがと~!」
「ホント、感謝しなさいよ?」
「うんっ!」
藤谷…は深宮に絡まれてる。
…ホント良かった。
来て良かった。
こんなにハシャいだのも初めてで。
あたしってこんなにハシャげるんだ、って新発見して。
嬉しかった。
楽しかった。
その分夢みたいで。
終わってしまうのが
寂しくて。
淋しくて。
悲しくて。
今までなら
独りが好きで、
家が1番落ち着いたのに。
今は
家に帰るのが嫌だ。
独りを味わいたくない。
独りが寂しい。
“寂しい”なんて感情を持ったのも初めてで。
どうしたらいいんだろう。