気まぐれな君も好きだから
遥希のあまりに素直な言葉が辛くて、泣きたい気持ちになる。
でもこんな場面で泣いてたら怪しまれるし、せっかくのデートが台無しだ。
グッと堪えて、唇を噛み締め、遥希の胸に顔を埋める。
遥希が、頭からすっぽり包みこむように抱きしめてくれる。
安心するけど、同時に怖くなって来る。
私はこんなに優しい男の子を、自分のわがままのためだけに欺いている。
ただでさえ遥希は、叶わないことを前提に、報われない愛を一生懸命注ぎ続けてくれているのに........
「何か、あった?」
「.........。」
「俺に話せることじゃないのかもしれないけど、歩未、最近、何か悩んでるみたいだから.......。」
「..........。」
「もしかして.......俺がこうやって、しつこく好きでいるのも関係してる?」
「.......ううん。違う。」
「ほんと?」
「遥希は、そばにいてくれないと困る。」
「..........。」
「でも、そんなの勝手だよね。」
「ううん。全然。」
「なんで? 今のままじゃ、私、遥希と付き合えないんだよ。」
「.......なんでだろうね。それでも、離れたくないんだ。」
「そんなの、おかしいよ。」
「おかしくてもいいよ。だって、そばにいてくれないと困るんでしょ?」
「..........。」
でもこんな場面で泣いてたら怪しまれるし、せっかくのデートが台無しだ。
グッと堪えて、唇を噛み締め、遥希の胸に顔を埋める。
遥希が、頭からすっぽり包みこむように抱きしめてくれる。
安心するけど、同時に怖くなって来る。
私はこんなに優しい男の子を、自分のわがままのためだけに欺いている。
ただでさえ遥希は、叶わないことを前提に、報われない愛を一生懸命注ぎ続けてくれているのに........
「何か、あった?」
「.........。」
「俺に話せることじゃないのかもしれないけど、歩未、最近、何か悩んでるみたいだから.......。」
「..........。」
「もしかして.......俺がこうやって、しつこく好きでいるのも関係してる?」
「.......ううん。違う。」
「ほんと?」
「遥希は、そばにいてくれないと困る。」
「..........。」
「でも、そんなの勝手だよね。」
「ううん。全然。」
「なんで? 今のままじゃ、私、遥希と付き合えないんだよ。」
「.......なんでだろうね。それでも、離れたくないんだ。」
「そんなの、おかしいよ。」
「おかしくてもいいよ。だって、そばにいてくれないと困るんでしょ?」
「..........。」