気まぐれな君も好きだから
しんみりした気持ちを抱えて勤務していたら、あっと言う間に数日が過ぎ、田本さんの送別会の日が訪れた。
元々、専門外もいろいろやらせてもらっていた私には、それこそ拍子抜けするくらい、良くも悪くも仕事上の大した変化は起こらなかった。
この数日間というもの、それが余計に遥希のことを考えてしまう原因にもなって、沈んだ気持ちで毎日を過ごして来た。
今日はパアッと騒いで、そんな憂さを晴らそう。
女子会気分で意気込み、待ち合わせ場所に行くと、何故か男性社員が数名いる。
田本さんはみんなに慕われているから、恐らく今日は親しい男性社員も参加することになったんだろうけど、誰が来てるのかな。
もしかして.......と思ったら、後ろから私の頭をがっしり掴む手がある。
「よぉ。」
「わ、ちょっと、古谷君?」
「うん。」
振り返ると、見慣れた頬をキュっと上げるヤンチャな笑顔がすぐそばにあって、反射的にキュンとしてしまう。
電話では何度か話したけど、この前のことがあってから、直接顔を合わすのは初めてだ。
嬉しいし、何だか照れ臭い。
古谷君からも同じ空気感を感じる。
元々、専門外もいろいろやらせてもらっていた私には、それこそ拍子抜けするくらい、良くも悪くも仕事上の大した変化は起こらなかった。
この数日間というもの、それが余計に遥希のことを考えてしまう原因にもなって、沈んだ気持ちで毎日を過ごして来た。
今日はパアッと騒いで、そんな憂さを晴らそう。
女子会気分で意気込み、待ち合わせ場所に行くと、何故か男性社員が数名いる。
田本さんはみんなに慕われているから、恐らく今日は親しい男性社員も参加することになったんだろうけど、誰が来てるのかな。
もしかして.......と思ったら、後ろから私の頭をがっしり掴む手がある。
「よぉ。」
「わ、ちょっと、古谷君?」
「うん。」
振り返ると、見慣れた頬をキュっと上げるヤンチャな笑顔がすぐそばにあって、反射的にキュンとしてしまう。
電話では何度か話したけど、この前のことがあってから、直接顔を合わすのは初めてだ。
嬉しいし、何だか照れ臭い。
古谷君からも同じ空気感を感じる。