気まぐれな君も好きだから
おでこにキスして微笑むと、指で私の髪を梳きながら、遥希はゆっくりと話し出した。
「俺の兄弟ってさ、俺だけ年が離れてるって言ったでしょ? お姉ちゃんと兄貴は前の奥さんの子で、俺だけ母親が違うんだ。でもお姉ちゃんと兄貴は、俺のこと、ずっと可愛がってくれてたし、死んじゃったお婆ちゃんは、すっげー大事にしてくれてた。」
「..........。」
「お母さんは元々お父さんの秘書だったんだけど、年がだいぶ離れてるし、前の奥さんが病弱だったから、結婚したいって周りに報告した途端、実は亡くなる前から財産目当ての愛人だったんじゃないかって噂が立って、会社でも親戚の中でも猛反対されたんだって。」
「..........。」
「もちろん、違うよ。前の奥さんが亡くなって落ち込んでる時に、いろんな面でお父さんを支えてくれたのがお母さんだってお婆ちゃんが言ってた。だけどさ、うちって、俺のひい爺ちゃんに当たる人が作った会社だから、役員とかって、ほとんど親戚なんだ。だから、会社の集まりでも、親戚の集まりでもお母さんに何となく圧力がかかる訳。」
「って、ことは.....。」
「そう、俺にも。親戚の中では、何となく認めたくない存在なんだろうね。小さい頃は、よくわかってなかったけど。」
「そんなの、かわいそう。遥希は何も悪くないのに。」
「仕方ないよ。お父さん、長男だから。会社とか財産とか絡むことだし、叔父さん達もいろいろ面白くないんじゃない?」
「俺の兄弟ってさ、俺だけ年が離れてるって言ったでしょ? お姉ちゃんと兄貴は前の奥さんの子で、俺だけ母親が違うんだ。でもお姉ちゃんと兄貴は、俺のこと、ずっと可愛がってくれてたし、死んじゃったお婆ちゃんは、すっげー大事にしてくれてた。」
「..........。」
「お母さんは元々お父さんの秘書だったんだけど、年がだいぶ離れてるし、前の奥さんが病弱だったから、結婚したいって周りに報告した途端、実は亡くなる前から財産目当ての愛人だったんじゃないかって噂が立って、会社でも親戚の中でも猛反対されたんだって。」
「..........。」
「もちろん、違うよ。前の奥さんが亡くなって落ち込んでる時に、いろんな面でお父さんを支えてくれたのがお母さんだってお婆ちゃんが言ってた。だけどさ、うちって、俺のひい爺ちゃんに当たる人が作った会社だから、役員とかって、ほとんど親戚なんだ。だから、会社の集まりでも、親戚の集まりでもお母さんに何となく圧力がかかる訳。」
「って、ことは.....。」
「そう、俺にも。親戚の中では、何となく認めたくない存在なんだろうね。小さい頃は、よくわかってなかったけど。」
「そんなの、かわいそう。遥希は何も悪くないのに。」
「仕方ないよ。お父さん、長男だから。会社とか財産とか絡むことだし、叔父さん達もいろいろ面白くないんじゃない?」