気まぐれな君も好きだから
不動産屋さんの車で三か所の物件を周ったけど、確かに一人暮らしをするならどれも悪くはない。
みんな同じような作りで最寄駅も同じだし、違うのは立地と家賃くらい?
だったら住むのも、決めるのも俊なんだから、わざわざ私を連れて来なくてもいいのに。
そう思っちゃうのは、私が早く俊から離れなくちゃと思ってるからなのかな。
俊は、いつ頃、家を出るつもりだろう。
この件に関しては深入りし過ぎると、良くない気がする。
益々、別れを切り出せなくなりそうだ。
手遅れにならないうちに何とかしなくちゃ..........
車の窓から景色を眺め、ボ~っとしながら、何度かため息をついていた。
気を抜いていたら、信号で車で停まって、俊の手が私の手を握った。
「疲れてる?」
「えっ?」
「今日の歩未、ずっとボ~っとしてるし、何となくテンション低いから。」
「そう?」
「体調良くないの?」
「ううん、ごめん。大丈夫だよ。」
「なら、いいんだけど。」
何とか作り笑顔を返すと、俊の顔が近付いて来て、軽く唇が触れた。
すぐに信号が変わり、俊はパっと離れて再び車を発進させる。
「突然一人暮らしするなんて言って驚かせたかもしれないけど、俺はただ単に、歩未と少しでも長い時間一緒にいたいんだ。」
「..........。」
「一緒にいれば、もっとお互い分かり合えるかもしれない。」
「え?.......。」
「歩未も楽しみにしててよ。」
「うん.......。」
みんな同じような作りで最寄駅も同じだし、違うのは立地と家賃くらい?
だったら住むのも、決めるのも俊なんだから、わざわざ私を連れて来なくてもいいのに。
そう思っちゃうのは、私が早く俊から離れなくちゃと思ってるからなのかな。
俊は、いつ頃、家を出るつもりだろう。
この件に関しては深入りし過ぎると、良くない気がする。
益々、別れを切り出せなくなりそうだ。
手遅れにならないうちに何とかしなくちゃ..........
車の窓から景色を眺め、ボ~っとしながら、何度かため息をついていた。
気を抜いていたら、信号で車で停まって、俊の手が私の手を握った。
「疲れてる?」
「えっ?」
「今日の歩未、ずっとボ~っとしてるし、何となくテンション低いから。」
「そう?」
「体調良くないの?」
「ううん、ごめん。大丈夫だよ。」
「なら、いいんだけど。」
何とか作り笑顔を返すと、俊の顔が近付いて来て、軽く唇が触れた。
すぐに信号が変わり、俊はパっと離れて再び車を発進させる。
「突然一人暮らしするなんて言って驚かせたかもしれないけど、俺はただ単に、歩未と少しでも長い時間一緒にいたいんだ。」
「..........。」
「一緒にいれば、もっとお互い分かり合えるかもしれない。」
「え?.......。」
「歩未も楽しみにしててよ。」
「うん.......。」