気まぐれな君も好きだから
「来週の水曜、午後になっちゃうと思うけど、そっち行くから。」

「わかった。待ってる。水曜ね。」

「何かさ、近所の店の奴、いっばい集めて飲もうって盛り上がってる。」

「そうなんだってね。 大石さんに聞いたよ。誰、来るの?」

「わかんない。俺の知り合い探して、適当に声かけとくって。」

「ふ〜ん、賑やかになりそうだね。楽しみ。」

「歩未も来れんだろ?」

「うん。」

「あ、そう言えば、今日、お前、何か探してなかった?」

「え? あぁ、うん。縫製不良で返品があったんだけど、お客さんが明後日までにどうしても同じものが欲しいって言ってて。」

「で、古谷のとこから送ってもらったんだ?」

「そうだけど.......なんで知ってるの?」

「お前が電話して来た時、古谷の所にいたから。」

「そう、なんだ.......。」



だから今日は、要件だけですぐ電話切られちゃったんだ。

古谷君の所は売れる店だから、忙しいのかと思って特にそこに触れなかったけど、近くに俊がいたんなら当然だよね.......

< 34 / 243 >

この作品をシェア

pagetop